柔道に取り組む中高生に「必要なトレーニング」

柔道は今や世界中で愛される武道・格闘技になっています。

そんな世界基準の競技が生まれた日本で柔道に取り組むには、技術の習得はもちろんのこと、試合に向けては戦術や様々な体力要素の強化が必要になります。

では,具体的にはどんな体力を鍛えることが重要なのでしょうか?

トップ選手はここが違う!

man about to lift barbell
Photo by Victor Freitas on Pexels.com

・腕各部の周囲(曲げた腕,前腕,手首)

周囲の計測ですが、これは筋量が多いことの示唆になります。柔道の試合において優位に立てる可能性が高くなります。

・大腿骨および上腕骨上顆により幅が見られる

骨格の良さは担ぐ、引くなど多様な動きがある柔道に適応しやすい体を作ってくれることでしょう。同様のテストでは、骨密度は水球や空手選手よりも高かったとのこと。

・最大パワーが高い

これはウィンゲートテストの結果によるものです。高い解糖系のエネルギー代謝が必要(10秒‐1分くらい)で、レスリング選手においても同様の結果が得られています。

・無酸素パワーも高い

投込等を用いた柔道ファンクショナルテストで、柔道の動きの中での力発揮ができていることが分かっています。

ここは差がなかった!

analysis blackboard board bubble
Photo by Pixabay on Pexels.com

・アイソメトリック(等尺の強さが一定の)なパワー

・最大心拍数、有酸素能力

柔道に必要な体力要素においては、これらは上記のような爆発的な力発揮と比べて優先度は高くはないのかもしれません。

まとめ

young ethnic judoists performing nage waza technique
Photo by juan idier Alba Enriquez on Pexels.com

これらの分析から、柔道選手は技術練習や戦術トレーニングとともに

・腕力(押す、引く、曲げる、伸ばす)

・無酸素運動能力とその最大パワー

・柔道の動きの中での無酸素運動能力

の向上を意識することが重要と言えます。

【参考】

E. Franchini , M.Y. Takito , M.A.P.D.M. Kiss , S. Sterkowicz(2005) PHYSICAL FITNESS AND ANTHROPOMETRICAL DIFFERENCES BETWEEN ELITE AND NON-ELITE JUDO PLAYERS.Biology of Sport, Vol. 22 No 4, 2005

(文・近藤俊)

0
コメントを残す